オンライン請求義務化撤回 大阪訴訟原告245人が提訴
大阪地裁へ向かう原告団
大阪を中心とした医師・歯科医師245人で組織する大阪訴訟原告団(団長=高本英司・大阪協会理事長)は4月23日、?レセプトオンライン請求の義務のないことの確認請求、?損害賠償(慰謝料請求)―の2点を趣旨とした「レセプトオンライン請求義務不存在確認等請求」の訴状を大阪地方裁判所に提出した。今回は第1次提訴として、近畿2府3県と山口・福岡の医師が参画している。原告団は5月末まで原告を募集し、6月中旬にも第2次提訴を行う予定。
訴状提出後、原告団を代表して、高本原告団長、河村武信弁護団長らが司法記者クラブで記者会見に臨んだ。会見には、テレビ局3社(NHK、朝日放送、毎日放送)、一般紙7社が取材に訪れ、翌24日に朝日新聞、日経新聞、毎日新聞、読売新聞の朝刊で報道があった。
記者会見と並行して提訴報告集会が大阪弁護士会館で開催され、弁護団の西晃弁護士より提訴の概要報告が行われた。記者会見後、集会に出席した高本原告団長は、「会見は若い記者が多く、この若者たちにオンライン請求問題に対する理解を得て、記事にしてもらうことの重要性をあらためて痛感した。今後も記者とは交流していきたい」。河村弁護団長は、「患者の情報漏洩の問題は記者に理解を得たと思う。オンライン請求義務化の問題は、医師の仕事・営業の自由をはるかに超える非常に深刻なもの。訴訟によって世間の関心を集めていくことが重要である」と述べた。
西弁護士は、「本日の提訴行動を見て、医師・歯科医師の裁判への強い意志と熱意をあらためて感じた。弁護団も精一杯努力したい。オンライン等、ITが得意な若年層にどうこの問題を訴えていけるかがカギ。義務化の背景(政治的・経済的)をしっかり検証したい。神奈川訴訟とも連携したい」と述べた。集会では、弁護団が参加者からの質問に応じる等、活発な意見交換が行われた。
原告団への参加など、お問い合わせは協会まで。