エネ政策見直しで自治体に陳情
協会は府内26自治体のうち24自治体の議会宛に「原子力発電に依存したエネルギー政策の見直しを求める意見書」採択の陳情書を7月29日に送付。各自治体の議会において意見書を採択し、地方自治から、国の原発に依存したエネルギー政策の在り方に声をあげてもらえるよう要望を行った。
陳情書では、近接する福井県の原発で放射能漏れを伴う事故が発生した場合、関西の水がめである琵琶湖が汚染される可能性が極めて大きいことを指摘。
また京都府は、関西電力高浜原発から半径20キロで、舞鶴市の市街地全域と宮津市、南丹市、京丹波町の一部が含まれ、30キロになると、更に宮津市中心部、福知山市、伊根町にまで及ぶ。14基の原子炉が立地する若狭湾に近接している京都府は、決して他人事ではないことも併せて強張した。
綾部・井手は既に採択
なお、綾部市・井手町両議会においては、すでに原発からの脱却を求める意見書を採択しており、協会からは、25日付で採択した意見書の趣旨に賛同する文書を送付した。
神戸市から回答書
8月9日には、協会が7月21日付で送付した、再生可能エネルギーへの転換を求める要望書に対し、神戸市から矢田市長名で回答書が届いた。現状では、ただちに原子力発電所を廃止、または停止することは、市民生活および経済活動への影響を考えると現実的ではないが、中長期的には、原発に依存しない、あるいは原発を必要としない電力供給体制や再生可能エネルギーの大幅な拡大が必要であると認識している。
将来に向かって、再生可能エネルギーにシフトしていくことに賛成であり、電力供給体制をどのように築いていくのかを、市民の安全を第一として、持続的な経済発展にも配慮しながら、冷静に議論する必要があるとの回答であった。
また、神戸市としても、再生可能エネルギーの普及拡大、省エネルギー化推進のため、太陽光発電等の積極的導入、こうべバイオガス事業の拡充、未利用エネルギー、省エネルギー危機促進を図るための施策を推進する旨が述べられていた。