アルツハイマーの診断体系構築へ/政府「健康現役社会」の方策示す
政府は7月29日、高齢者の「健康現役社会」実現のために各府省が緊急的に取り組む項目の一覧を取りまとめた。社会保障制度の強化や新規医療技術による健康寿命の延伸、雇用確保に向けた取り組みを盛り込んだ。取り上げられた項目に関しては、2009年度の概算要求や税制改正要望を予定している。
高齢者が健康に長生きするための医療技術として、軽度の認知症障害からアルツハイマー病への進行度合いを評価する技術の開発を明記。画像診断と生化学診断を用いて日本人のアルツハイマー病の総合診断体系の構築を目指す。新規のがん治療として、がん細胞の位置を正確に把握して最小限の切除で治療できる先進医療機器の開発や、深部のがん細胞に対して抗がん剤を集中的に送り込むドラッグ・デリバリー・システム(DDS) 型治療の開発にも取り組む。新しい医薬品や医療機器開発のための研究資金の増額にも触れている。
社会保障制度の強化に向けては、医療・介護・福祉サービスの提供体制の整備や介護労働者の処遇改善に向けた介護報酬の設定などを掲げており、「5つの安心プラン」にも同じ内容が盛り込まれている。(7/30MEDIFAXより)