アスベスト飛散の恐れは109病院/厚労省

アスベスト飛散の恐れは109病院/厚労省

 厚生労働省はこのほど、病院でのアスベスト(石綿) の使用実態調査結果を発表した。調査対象は1996年度以前に竣工あるいは改修工事を行った7564病院で、このうちアスベストが飛散してばく露する恐れがあるものは109病院に上った。また1071病院が分析調査中と報告した。厚労省はさらに詳しく調査した上、分析中も含めて病院名を公表する考えだ。

 調査は2008年5月に行った。ばく露の恐れがある109病院には国立病院機構の12病院が含まれる。国立高度専門医療センター、国立ハンセン病療養所に該当する病院はなかった。これら以外の病院で都道府県別の内訳を見ると、東京が10病院で最も多い。次いで神奈川7病院、大阪6病院、北海道・福島・埼玉・長野5病院などとなっている。開設者別で最も多いのは医療法人の49病院。以下、市町村立15病院、独立行政法人立12病院、公益法人立7病院、都道府県立6病院などと続く。

 特別養護老人ホームなど社会福祉施設を対象とした調査結果も発表した。調査対象10万2133施設のうち、ばく露の恐れがあるものは112施設だった。内訳を施設種別に見ると、老人デイサービスセンター16施設、特別養護老人ホーム10施設、訪問看護ステーション7施設、老人福祉センター6施設、有料老人ホーム5施設などとなっている。

 厚労省はばく露の恐れが判明した施設について、直ちにアスベストの除去を行うなどの指導を都道府県に要請した。(9/16MEDIFAXより)

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