へき地医療支援機構、診療所の5割「かかわりない」
厚生労働省は9月18日、「へき地保健医療対策検討会」(座長=梶井英治・自治医科大教授)を開き、都道府県を対象に実施した「2009年度へき地現況調査」の結果を報告した。第9次へき地保健医療計画(01−05年度)で都道府県に設置した「へき地医療支援機構」について、へき地診療所の5割が「まったくかかわりがない」と回答するなど、同機構との連携体制が十分でない現状が分かった。
調査は09年7月末−8月にかけて、都道府県にへき地医療支援機構の設置状況や、医学部入学時の「地域枠」などの実施状況を聞いた。へき地診療所は08年3月31日現在で1063カ所。同調査ではそのうち418カ所に「支援機構との関係」を聞いたところ、219施設(52.4%)が「まったくかかわりがない」と答えた。そのほかの診療所でも「年に1−2回は連絡・相談を持つ」との回答が多数を占めた。
支援機構は今年7月末現在、39都道府県で設置しており、うち38都道府県が専任担当官(医師)を配置していた。専任担当官が代診医派遣調整などの機構業務を行う日数(週間)は「0−1日」の15県が最も多く、「1−2日」(10府県)、「3−4日」(5県)などが続いた。(9/24MEDIFAXより)