【TPP】TPP交渉、初参加に向け体制強化/政府対策本部
7月にマレーシアで開かれる環太平洋連携協定(TPP)交渉会合に向け、TPP政府対策本部が体制を強化する。現時点で70人の体制を7月1日に110人程度まで増員。同対策本部の交渉チームを統括する鶴岡公二首席交渉官を7月22日付で政府代表に任命し、各国との交渉に臨む。
28日の閣議後会見で甘利明経済再生(一体改革)担当相が明らかにした。このほか、駐パキスタン大使を務めた大江博氏を首席交渉官代理に任命し、21分野の交渉を担う交渉官についても18人の人事を固めた。
日本はマレーシアの会合から初めてTPP交渉に参加する。交渉チームは参加各国との交渉実務を担う。公的医療保険を含む金融サービス分野の交渉官には、金融庁出身の渡部康人氏が就任する。渡部氏は近日着任の予定で、そのほか17人の交渉官の人事は7月1日に発令される。
交渉官18人の出身省庁は、外務省9人、農林水産省3人、経済産業省2人で、財務省、総務省、厚生労働省、金融庁がそれぞれ1人となっている。厚労省出身の原田浩一氏は労働分野を担当する。交渉官については経産省からさらに1人追加し、計19人になる見通し。
110人程度に増強される同対策本部のうち、交渉チームは約80人、国内の関連業界などとの調整担当者は約30人になるという。
会見で甘利担当相は「交渉官には各省の立場を離れ、オールジャパンで最強の交渉チームとして、国益実現のために全力で働いてもらう」と語った。(7/1MEDIFAXより)