【TPP】TPPへの見解「皆保険損なう協定認めない」/民主党PT  PDF

【TPP】TPPへの見解「皆保険損なう協定認めない」/民主党PT

 環太平洋連携協定(TPP)の交渉参加をめぐり、民主党経済連携プロジェクトチーム(PT、櫻井充座長)が検討してきた「TPP参加の懸念事項」に対する党見解の概要が9月6日、まとまった。「混合診療の全面解禁などで国民皆保険制度に影響が出のではないか」との懸念については、国民皆保険が損なわれる内容を含む協定は認めない方針を示した。PTは細かな修正点を櫻井座長に一任することでまとまり、同日の党政調役員会に検討内容を報告した。

 混合診療全面解禁や国民皆保険制度への影響についてPTは、米国から混合診療は求めないと表明を受けているものの「懸念は払拭されない」と指摘。国民皆保険制度が実質的、結果的に損なわれる内容を含む協定は認めないとした。

 医師、薬剤師などの免許・資格の相互承認については、インドネシア、フィリピンとの経済連携協定(EPA)による看護師・介護福祉士候補者の受け入れの経験を踏まえるものの「慎重な検討が必要」と明記した。

 このほか「米国の医薬品業界が国内の薬価決定プロセスに参加することで、薬価の高騰を招くのではないか」との懸念には、「懸念は否定できないが、現時点では求められてはいない」との見解を示した。要求があった場合でも、薬価の高騰を招かないよう努力する必要性を打ち出す文言に最終的に調整するとみられる。

 知的財産権をめぐり「保護期間の変更によって医薬品業界、とりわけジェネリック薬品などへの打撃が大きいのではないか」との懸念には、「グローバル経済における日本の成長戦略や独自の産業政策が阻害される危険がある」と指摘した。

 PTは今国会の会期末までに懸念事項に対する党の見解をまとめるため、検討を進めていた。(9/7MEDIFAXより)

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