【TPP】民間保険は内外で同条件「協定違反、問われ ない」/TPPで厚労相
田村憲久厚生労働相は3月6日の参院本会議で、環太平洋連携協定(TPP)に関する質疑の中で「公的医療保険制度のあるわが国では、海外の保険会社と日本の保険会社の取り扱いは同じ。内外無差別、いわゆる内国民待遇違反による協定違反を問われることは想定されない」と回答した。森ゆうこ氏(生活)の質問に答えた。
輸入品と国内産品を区別しない「内外無差別」や、自国民と同様の権利を相手国の国民や企業にも保障する「内国民待遇」は国際貿易で採用されることが多い原則だ。森氏は「国民皆保険により商売が邪魔されたと訴えられたとしても、日本の保険会社も同じ条件にあるから大丈夫だろうというのが厚生労働省の判断。医療はそれほど大きな問題にならないと大臣は述べているが、TPPに加盟すれば、規制の必要性を立証する責任が生じ、立証できなければ解放の追加措置があると言われている」と迫った。
田村厚労相はこれに対し「これまでわが国が締結した投資協定や経済連携協定の多くでは、公的医療保険などの社会保険を含む社会事業サービスは内外無差別の適応を除外している」と説明。その上で「交渉の結果、このような適応除外を盛り込まなかった場合でも、公的医療保険がある日本では国内外の保険会社の取り扱いは同じであり、内外無差別、いわゆる内国民待遇違反による協定違反を問われることは想定されない」と答えた。(3/6MEDIFAXより)