【HP指針】医療機関ホームページの指針を公表/厚労省
厚生労働省は9月28日、「医療機関のホームページの内容の適切なあり方に関する指針」を公表した。医療機関ホームページに対する初めての指針となる。厚労省は9月28日付で医政局長通知を各都道府県知事に発出し、指針の周知や対応を求めた。
同指針は「医療情報の提供のあり方等に関する検討会」が取りまとめた案に、パブリックコメントで募集した意見を踏まえて策定した。意見募集後に大きな変更はなかったという。違反した場合の罰則規定はないが、都道府県などから指導が入る可能性がある。厚労省担当者は「医療機関にはガイドラインを参考にして、適切なホームページ作成に取り組んでほしい」としている。指針内容に疑義がある場合は医政局に問い合わせてほしいとした。
ガイドラインでは、ホームページに「掲載すべきでない事項」と、自由診療を行う医療機関を対象に「掲載すべき事項」も提示した。
●「日本有数の実績」「絶対安全」などはNG
掲載すべきでない事項としては▽「当院では、絶対安全な手術を提供しています」「どんなに難しい症例でも必ず成功します」など、内容が虚偽または客観的事実を証明できないもの▽「日本有数の実績を有する病院」「県内一の医師数を誇る」など、他と比較して自らの優良性を示そうとするもの▽「知事の許可を取得した病院」「無料相談をされた方全員に○○をプレゼント」など、内容が誇大または医療機関に都合が良い情報などを過度に強調するもの▽「○○治療し放題」「ただいまキャンペーンを実施中」など、早急な受診を過度にあおるもの▽「こんな症状は命に関わるので、今すぐ受診ください」など、科学的な根拠が乏しい情報に基づいて過度に不安をあおるもの―などを提示した。
●自由診療は治療費用・リスクを
自由診療については治療内容や費用が医療機関によって異なる。このため、通常必要とされる治療内容や平均的な費用、治療期間を掲載すべきとしている。また、診療の利点や長所のみが強調されると受診者が適切な選択を行えないとして、治療のリスクや副作用の情報も分かりやすく掲載することを求めている。(10/1MEDIFAXより)