【13年度予算案】社会保障関係費は28兆9397億円/厚労省13年度予算案
政府は1月29日に臨時閣議を開き、2013年度の政府予算案を閣議決定した。厚生労働省予算案は一般会計で29兆4321億円。うち社会保障関係費が28兆9397億円を占めている。社会保障関係費の内訳は、医療10兆5587億円(前年度比3144億円増)、介護2兆4916億円(1525億円増)、年金10兆4279億円(2兆3242億円増)、福祉等5兆2630億円(449億円減)、雇用1985億円(217億円減)。東日本大震災復興特別会計としては977億円計上した。
13年度予算案では、安倍晋三内閣が重要3分野に掲げている「復興・防災対策」「成長による富の創出」「暮らしの安心・地域活性化」に手厚く配分したほか、社会保障費3811億円分の自然増も認めた。自然増の内訳は、医療3212億円増、介護1525億円増、年金1637億円減、福祉等711億円増。
1月27日に行われた麻生太郎財務相、新藤義孝総務相、田村憲久厚生労働相による3大臣折衝の結果も予算案に反映した。医療保険制度関連予算では、協会けんぽの財政基盤を強化するための費用として、10−12年度に講じてきた特例措置を14年度まで2年間延長する。国庫補助率は16.4%のまま維持し、被用者保険に関する後期高齢者支援金の3分の1を総報酬割とする。
がんや難病、認知症などへの対策、予防接種の推進などにも力を入れる一方、生活保護制度の見直しや、後発医薬品の原則化を含む医療扶助の適正化などにも取り組む。
厚労省は13年度予算案に関連して、予防接種法や、後発医薬品使用の原則化を盛り込む生活保護法の改正を視野に入れている。また、協会けんぽへの財政支援措置を2年間延長するためには健康保険法などの改正も必要になる。(1/30MEDIFAXより)