【財務省】生活保護で一部自己負担導入「慎重な検討が必要」/三井厚労相
三井辨雄厚生労働相は10月23日の閣議後会見で、生活保護受給者への医療費の一部自己負担導入は受診抑制につながる可能性もあり、より慎重な検討が必要との考えを示した。
生活保護制度については財務省が10月22日、「財政について聴く会」で、同制度見直しに向けた論点として医療費の一部自己負担導入を挙げた。生活保護受給者に価格意識を持ってもらう観点から、医療機関窓口で医療費の一部を支払った上で翌月償還払いされる仕組みが俎上に載っている。
三井厚労相は、生活保護制度の在り方について「財政審でも(厚労省の)社保審でも議論している。議論を踏まえた上で就労支援や不正受給などに関して必要な見直しを検討する」とした上で、「医療扶助の一部負担は受診抑制につながる可能性があり、より慎重な検討が必要」と述べた。
●後発品使用の義務付け「難しい」
生活保護受給者への後発医薬品使用の原則化が「財政について聴く会」の論点に上っている点については、「生活保護の人だけに義務付けるのは難しいと思う」との見解を示した。「後発品の使用推進は、義務化とは違う」と指摘し、「良い物を安く使ってもらうということだが、一般の人に義務付けていないものを生活保護受給者だけにということは、バランスから見てもおかしい」と述べた。「財政について聴く会」でも「生活保護受給者に決め打ちして原則化はおかしい」との意見が出ている。(10/24MEDIFAXより)