【諮問会議】民間議員が“聖域なき効率化策”を列挙/諮問会議
経済財政諮問会議の民間議員4人は11月15日の同会議に「持続可能な社会保障に向けて」と題する資料(民間議員ペーパー)を提示した。費用対効果の明示や、重点化・効率化の目標設定を通じた“聖域なき”徹底した効率化が不可欠として、効率化策を列記した。
●民間議員ペーパー「持続可能な社会保障に向けて」抜粋
【ICTの利活用の拡大による社会保障給付の適正化・効率化を実現】○ 医療・介護のICT化補助事業について、費用対効果を含めた政策の総括評価を実施し、ICT利活用に関する予算を洗い直すべき。【診療報酬、特に薬価の適正化】○ 現在、薬価と診療報酬本体を一体として要求しているが、薬価には市場実勢価格を反映するとともに、診療報酬本体には必要となる予算をそれぞれ要求すべき。○ 診療報酬の技術料たる本体部分は、相対的に高い伸びを示してきたことに鑑み、本体部分を抑制すべき。○ 薬価については、長期収載品や後発医薬品の価格水準と体系の妥当性を検証し、全体として実勢価格を踏まえたマイナス改定を行うべき。○ 後発医薬品の利用促進について、健診データやレセプトデータを用いた健康指導の機会などを通じた総合的な取り組みを進めるべき。同時に、相対的に利用率の低い病院に対し、診療報酬上のペナルティーを導入すべき。また、国民が後発医薬品によりアクセスしやすくなるよう、窓口対応を改善すべき。【医療・介護計画のレビューの活用】○ PDCAを反映した医療費適正化計画と予算となるよう、仕組みを改善し策定すべき。【地域の実情に応じた医療・介護体制の構築】○ 終末期医療については、例えばリビングウィルの法的位置付けなどが明確でなく、患者と医療関係者が安心できる実効性ある指針を検討すべき。○ 地域医療ビジョンの策定に合わせ、新たな公立病院改革ガイドラインを2014年度中に策定すべき。【病床の機能分化・集約促進】○ 病床再編に向けて、社会保障制度改革のプログラム法案における新たな財政支援の制度については、ばらまきにならないよう、実効性が担保されるものに限って支出すべき。○ 病床再編・集約は、補助金だけでは不十分であり、規制的手法や法人制度の見直しなどを通じて、民間の病床数についても再編・集約の実効性を担保すべき。(11/18MEDIFAXより)