【診療報酬】次期改定、「かかりつけ医の評価」も論点/ 宇都宮医療課長  PDF

【診療報酬】次期改定、「かかりつけ医の評価」も論点/ 宇都宮医療課長

 厚生労働省保険局医療課の宇都宮啓課長は5月7日、取材に答え「次期診療報酬改定における外来医療の論点の一つとして、高齢患者などに対するかかりつけ医機能を支援する評価を検討していきたい」との考えを明らかにした。「地域の患者にとって良い方向に向くよう中医協で議論してもらいたい」と述べた。

 宇都宮課長は「地域包括ケアシステムを進める上でも、かかりつけ医機能の充実は重要な課題だ。特に高齢患者には信頼できるかかりつけ医を持ってもらい、かかりつけ医に健康や病気のことは何でも相談できるような患者中心の地域医療を検討し、それに対する評価も検討する必要があるのではないか」と述べた。「地域の開業医が医師として基本的な各分野の診療能力を備えた上で、診療した患者が自分の専門外であれば、適切な医療機関や医師に紹介できる機能や、医療保険制度のみならず介護保険制度も含めた知識・ネットワークを持ち、必要に応じて適切な介護サービスやケアマネジャーを紹介できるような患者中心のかかりつけ医機能が必要ではないか」とも語った。

 かかりつけ医の評価体系については、これまで「老人慢性疾患外来総合診療料」や「後期高齢者診療料」が具体化されたものの、後に廃止されるという経過をたどっている。宇都宮課長は「過去の経緯を十分に踏まえ中医協で議論いただきたい」とした。

●療養型の有床診は「介護保険も活用を」
 地域包括ケアシステムを進める上でもう一つの論点となる有床診療所の評価について、宇都宮課長は「地域医療のニーズに応じた機能を果たしている施設を評価すべきと考えている」との基本的な考え方を示した。その上で「特に療養型を担う有床診については、医療保険だけでなく介護保険も十分活用していくべき。前回の介護報酬改定では、有床診でも算定できる複合型サービスや緊急ショートステイなどの評価を創設したところであり、活用を考えてほしい」と述べ、“医療保険依存型”から介護保険も活用する柔軟な対応を求めたいとした。

 宇都宮課長は「地域内での入院医療や患者ニーズに適切に対応できると判断される場合、有床診から無床診へ、中小病院から有床診(+介護老人保健施設)への転換なども選択肢としてあるのではないか。有床診は1人の医師で運営していくのは厳しいだろう。中小病院もランニングコストなどを考慮すると有床診(+老健)への転換が一つの選択肢になるのではないか」と指摘した。ただ、「これは診療報酬というより、医療計画や介護保険事業計画に関連して検討されるべきことだろう」と述べ、各医療機関が地域医療を支えるための機能をどう果たしていくのか熟慮すべき時に来ているとの認識を示した。(5/8MEDIFAXより)

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