【規制改革】国保連の審査支払い、支払基金に移管を/規制改革会議WG  PDF

【規制改革】国保連の審査支払い、支払基金に移管を/規制改革会議WG

 政府の規制改革会議の健康・医療ワーキング・グループ(WG)は10月21日に開いた会合で、国保運営が都道府県に移管されるタイミングに合わせて、国保連の審査支払い業務を社会保険診療報酬支払基金の支部(都道府県単位)に移管するよう、意見集約する方向でまとまった。移管後は、全国規模で国保連の審査支払い業務を支払基金に一元化することを視野に入れる。

 会合でWGは、支払基金と国保連の役割分担の見直しについて議論し、WGの考え方をおおむねまとめた。

 現行の調停制度をめぐっては「都道府県ごとの支払基金と国保連の審査支払機関が、それぞれで紛争処理業務を行う現状は、判断の統一性が担保されているとは言い難い」と指摘。「コストが増大しないことを念頭に置いた上で、中立的に紛争処理業務を行う組織を整備し、請求側と支払い側が十分に議論できる場を設けるなど、現状の調停制度を見直し、統一的な紛争解決機能を強化すべき」との方向性でまとまった。

 診療報酬の審査体制の見直しをめぐっては「レセプト審査において機械的に判断できる割合を大幅に増やすため、ロジック審査を飛躍的に拡充し、(支払基金の)支部間で共有化を図るべき」との方向で一致。これにより診療担当者の役割を縮小し、より高度な審査や紛争処理、ロジックの作成などに特化すべきとしている。

 また、診療報酬の締め切り日についても、審査作業の平準化の観点から▽随時請求とする▽毎週締めとする▽退院ごとに請求する―を検討すべきとした。

 「最適な地域医療の実現に向けた医療提供体制の構築」をめぐる議論も進め、WG内の提案・意見を踏まえて厚生労働省が回答を行った。WG事務局によると、非稼働病床の削減について厚労省は、公的医療機関の非稼働病床の削減を命じる制度をより活用することや、保険診療を担う民間医療機関に対し、都道府県が非稼働病床の削減を命じる仕組みを新たに導入することに前向きな姿勢を示した。

 また、▽2次医療圏の範囲の見直しを行う人口の目安引き上げ▽ICTの活用などを含めた実質的な医療提供体制のビジョン策定▽7対1の看護基準を病院の機能などに合わせて見直す―についても、検討する意向を示した。(10/22MEDIFAXより)

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