【精神病床】精神科急性期、一般病床と同じ配置基準に/厚労省・検討会
精神科医療現場の人員体制について検討を進めている厚生労働省の「精神科医療の機能分化と質の向上等に関する検討会」(座長=武藤正樹・国際医療福祉総合研究所長)は5月16日、3カ月未満の急性期では身体管理など手厚い医療提供が必要として、医師・看護職員の配置基準を一般病床と同じ16対1・3対1にすべきとの意見で一致した。さらに、早期退院に向けて精神保健福祉士(PSW)や作業療法士(OT)など関係職種の配置も必要とした。
●「急性期」は看護職員のみで3対1
会合では「急性期(3カ月未満)」「急性期後(1年未満)」の配置について議論した。「急性期」の看護職員の配置については、一般病床の3対1と同様の水準とする方向で一致したものの、看護職員のみで3対1とするか、PSWやOTなど関係職種も含めて3対1とするかで意見が分かれた。ただ、急性期では手厚い身体管理が必要とする意見などがあり「看護職員のみで3対1」で一致した。
●「急性期後」は関係職種含め3対1
「急性期後」の看護配置は3対1を最低限とした上で、関係職種を含めるべきとする意見が多く上がった。医師配置は一般病床と同じ16対1を目指すべきとした上で、いわゆる「精神科特例」の48対1から段階的に上げていくべきとの意見が上がったが、結論は出なかった。医師の配置基準を手厚くすることについて山崎學構成員(日本精神科病院協会長)は「医師は急激には増えない。濃厚な配置をつくるなら薄い配置もつくるべき」と指摘した。(5/17MEDIFAXより)