【精神】特定秘密保護法の適性評価制度に反対/精神神経学会
日本精神神経学会は3月15日付で、「特定秘密保護法における適性評価制度に反対する見解」を発表した。同法は精神疾患を有する人たちへの人権侵害をもたらし、安心して精神科医療を受けることを不可能にすると指摘し、医療の根幹をおびやかす危険性が高いと危惧を表明した。
特定秘密保護法は、「行政機関の長」が特定秘密を取り扱う業務を行う者に「適性評価」を実施すると規定し、適性評価の対象者に行う7項目の調査の中に「薬物の濫用及び影響に関する事項」「精神疾患に関する事項」を明示している。同学会はこれらに関連し、精神科医療機関や医師などの職種に詳細な情報提供の要請が行われることが予想されると指摘。同法の適性評価制度は▽精神疾患、精神障害に対する偏見、差別を助長し、患者、精神障害者が安心して医療・福祉を受ける基本的人権を侵害する▽医療情報の提供義務は、医学・医療の根本原則(守秘義務)を破壊する▽精神科医療全体が特定秘密保護法の監視対象になる危険性が高い―と訴えた。(3/24MEDIFAXより)