【競争力会議】産業競争力会議が初会合/長谷川氏「医療に一定の競争原理を」
日本経済再生本部(議長=安倍晋三首相)は1月23日、産業競争力会議の初会合を開き、医療・医薬品を含めた産業競争力の強化や、国際展開に向けた成長戦略策定のための議論を開始した。初会合では、経済同友会代表幹事で武田薬品工業社長の長谷川閑史氏を含めた10人の民間メンバーがそれぞれ意見を提出。今後、こうした意見も参考にしながら議論を深め、2013年夏ごろまでに会議として一定の考え方を整理する。
長谷川氏は、ライフ・サイエンス分野について「日本の高い医療技術は、グローバル市場での競争力の源泉となり得るもので、国内外の旺盛な需要に応え、経済成長のエンジンの一つ」との見方を強調。取り組むべき課題としては、先進分野の研究開発を促進させることに加え、医療データの蓄積・活用を図るインフラ整備、国内医療提供体制に一定の競争原理を導入することなどを課題に挙げた。
一方、研究開発では、科学技術研究費が「各省に分断され、研究テーマの重複や非効率がある」と指摘。その上で、医療分野では「研究開発の司令塔として『日本版NIH』を設置し、ここに各省の持つ予算の要求・執行権を集中させることで、権限、予算、人材を一括管理する仕組みをつくり、そこに結果責任も負わせる」と提言した。(1/24MEDIFAXより)