【神奈川】「かながわマイカルテ」、電子版お薬手帳から/黒岩知事
横浜市で開かれた全日本病院学会で9月22日、神奈川県の「かながわマイカルテ」プロジェクトをテーマにしたシンポジウムがあり、同県の黒岩祐治知事は「現在、『マイカルテ』の検討を始めている。まずは電子版お薬手帳から始めていきたい。2012年度中にモデル事業を開始したい」と述べた。
神奈川県の「かながわマイカルテ」プロジェクトは12年5月に策定した「神奈川県医療のグランドデザイン」の柱の1つ。ICT(情報通信技術)を活用し、医療機関を受診した患者の情報を患者自身が閲覧できるシステム構築を想定する。複数の医療機関の情報も閲覧できるようになるほか、医療機関などの間で診療情報を共有化して利活用するなどのメリットが期待されている。
シンポジウムで国立病院機構京都医療センターの北岡有喜医療情報部長は、自身が顧問を務める「どこカル.ネット」が運用する個人向け健康情報管理サービス「ポケットカルテ」を紹介した。また、慶応大環境情報学部の村井純学部長は、クラウドコンピューティングの技術で食事や運動、疾病、介護の情報を集積する「ライフクラウド」の概念を解説し、将来的に「健康情報のプラットホームを作っていく」と見通した。(9/25MEDIFAXより)