【社会保障・税一体改革】これまでの経緯
政府は2010年10月に「政府・与党社会保障改革検討本部」(本部長:菅直人首相)を設置。また、同年11月から12月にかけて「社会保障改革に関する有識者検討会」がわずか1カ月で報告を作成。11年2月から「社会保障改革に関する集中検討会議」を開催し、6月30日に「社会保障・税一体改革成案」を同本部で決定した。
成案をもとに審議会等でも議論を進め、12年1月6日に「社会保障・税一体改革素案」を「政府・与党社会保障改革本部」(本部長:野田佳彦首相)で決定。この過程で強い反対を受けた受診時定額負担は見送られた。2月17日には素案の内容を踏襲した「社会保障・税一体改革大綱」が決定。ここで初めて閣議決定される。
大綱にもとづき各法案が国会に次々と提出される。2月3日に改定国保法案(4月5日成立)、2月14日にマイナンバー法案、3月30日に消費増税法案など。
このうち7法案を一体改革関連法案とし、5月8日に衆院審議入り、社会保障・税一体改革特別委員会を設置して審議。6月8日から民主・自民・公明3党による修正協議が開始された。6月15日に、高齢者医療制度などは社会保障制度改革国民会議で議論することや所得増税、相続増税は法案から外し結論先送りすることなどで合意。これを受けて、自民案をベースに今後の社会保障制度改
革の基本方針を示した社会保障制度改革推進法案を6月20日に提出。提出済みの法案の修正案についても6月21日に国会提出。6月26日の衆院本会議で民主、自民、公明、国民新など賛成多数で関連法案を可決(推進法案:賛成378、反対84、消費増税法案:賛成363、反対96)し、参院に送付。
8月8日に民自公3党主会談を開き、「近いうちに」解散することで法案成立を合意。8月10日、参院本会議で民主、自民、公明などの賛成多数で可決・成立(推進法案:賛成194、反対43 消費増税法案:賛成188、反対49)