【社会保障】改定基本方針の項目立て、「亜急性期」を「回 復期」に/厚労省
厚生労働省保険局医療課は9月6日、「次期診療報酬改定における社会保障・税一体改革関連の基本的な考え方」を取りまとめた。日本医師会と四病院団体協議会の合同提言のほか、厚労省医政局の病床機能に関連する検討会で4つの病床機能分類が固まったことを踏まえ、これまで社会保障審議会の医療保険部会と医療部会に提示していた「基本的な考え方(案)」を修文。入院医療の項目にあった「亜急性期等について」を「回復期(診療報酬上の亜急性期入院医療管理料等)について」とした。
病床の機能分化をめぐっては、日医と四病協が病期に基づいて▽高度急性期▽急性期▽回復期▽慢性期―の4区分とする案を提示しており、医政局の検討会でも最終的に日医・四病協の合同提言と同じ4区分で決着している。これらの4区分は、あくまで病床機能の報告制度として検討されたもので、診療報酬とは連動しないとされているが、一方で診療報酬改定との整合性を求める声も上がっている。
今回、医療課がまとめた「基本的な考え方」の「回復期(診療報酬上の亜急性期入院医療管理料等)について」の項目では、▽急性期病床からの患者の受け入れ▽在宅・生活復帰支援▽在宅患者の急変時の受け入れ―の3つの機能や、対象患者像を明確化にし、回復期(診療報酬上の亜急性期入院医療管理料・回復期リハビリテーション病棟入院料など)の病床の機能に応じた評価について検討を行うことが必要と明記した。
その上で、医療部会や医療保険部会などで「在宅患者の急変時の受け入れ」が議論になっていたことから、「在宅患者の急性増悪には急性期病床が対応すべきであり、また、亜急性期という表現の中で急性期と回復期を含むと非常に分かりにくいため、病期に応じて報告する病床の区分に合わせ議論を整理すべきという意見があった」との文章を追加した。
さらに、急性期を脱した患者の転院先が見つからない状況もあるとして、「急性期後の病床等の充実が求められる」との文言も新たに加えた。(9/9MEDIFAXより)