【看護】特定行為の分類方法を提示/厚労省、まず24項目で分類案  PDF

【看護】特定行為の分類方法を提示/厚労省、まず24項目で分類案

 厚労省は2月28日の「チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ」に、医行為の分類について素案を提示した。分類案では「動脈ラインからの採血」は一般の医行為、「直接動脈穿刺による採血」は行為の侵襲性が相対的に高く行為の難易度が高い「特定行為B1」とした。示された医行為の分類は24項目。厚労省は看護業務実態調査の調査項目(203項目)や特定看護師(仮称)養成調査試行事業、特定看護師(仮称)業務試行事業で実施されている行為などについても順次、医行為の分類を検討していく。

 厚労省は、行為の侵襲性(行為の難易度)と指示の包括性(判断の難易度)の2つの基準のほか、法令や通知で「診療の補助」と示されているかどうかなどによって、医行為を▽絶対的医行為(行為・判断の難易度が著しく高いもの、法律上「診療の補助」に含まれないことが明確なもの=医師のみが実施)▽特定行為B1(行為の侵襲性が相対的に高く、行為の難易度が高いもの)▽特定行為B2(行為を実施するタイミングなどについて判断の難易度が高いもの)▽一般の医行為(行為の難易度、判断の難易度ともに看護師一般が実施可能なもの=看護師一般が医師の指示の下に実施)▽さらに検討が必要▽医行為に該当しない―に分類する案を提示した。

 示された24項目の検討シート案によると、「非感染創の縫合」「腹腔穿刺」「胸腔穿刺」「局所麻酔(硬膜外、脊髄くも膜下)」などは絶対的医行為に分類。行為の侵襲性が相対的に高く行為の難易度が高い特定行為(B1)には「経口・経鼻挿管の実施」「経口・経鼻挿管チューブの抜管」「褥瘡の壊死組織のデブリードマン」などを、行為を実施するタイミングなどについて判断の難易度が高い特定行為(B2)には「手術前検査の実施の決定」「人工呼吸器装着中の患者のウイニングスケジュール作成と実施」「脱水の判断と補正(点滴)」「抗癌剤などの皮下漏出時のステロイド薬の選択・局所注射の実施」「がんの転移、浸潤に伴う苦痛症状のための薬剤の選択と評価」を分類した。「12誘導心電図検査の実施」「酸素投与の開始、中止、投与量の調整の判断」「浣腸の実施の決定」などは一般の医行為とした。(2/29MEDIFAXより)

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