【病床機能】有床診の柔軟性、前向きに議論/厚労省・病床機能報告検討会
厚生労働省の「病床機能情報の報告・提供の具体的なあり方に関する検討会」(座長=遠藤久夫・学習院大教授)は4月25日、報告制度の対象となる有床診療所と療養病床について、全国有床診療所連絡協議会と日本慢性期医療協会からヒアリングした。
全国有床診連絡協からは葉梨之紀会長と鹿子生健一副会長が出席。有床診の最大19床の病床は「地域密着の病床」として柔軟な活用を認めるよう求め、各有床診が報告する内容は▽病院から在宅・介護施設への受け渡し▽専門医療で病院の役割補完▽緊急時の対応▽在宅医療の拠点▽終末期医療─のうち1つまたは複数を示すことを提案した。高智栄太郎構成員(健保連理事)は「地域になくてはならない医療機関を継続性あるものにしなければならない」と述べた上で「たたき台としては前向きな提案」と評価した。
●日慢協の主張には「患者像の提示を」
日慢協からは武久洋三会長が出席し、そもそも医療法上の「一般病床」と「療養病床」の区別は不要と主張。「急性期病床群」と「慢性期病床群」に大きく分けることを提案し「長期急性期病床」などについて考え方を説明した。
この提案に対し三上裕司構成員(日本医師会常任理事)は「患者の病期だけでみるより、重症度で分ける方が分かりやすいと思う」と述べた。西澤寛俊構成員(全日本病院協会長)は「それぞれの患者像が見えないと分からない。一度示していただき議論した方がよいのではないか」と述べた。(4/26MEDIFAXより)