【産科補償】産科補償制度、見直しは15年1月から/医療保険部会で一致
日本医療機能評価機構が運用する産科医療補償制度の掛け金や補償金額などの見直しは2015年1月から実施することが決まった。厚生労働省が10月23日に開いた社会保障審議会・医療保険部会(部会長=遠藤久夫・学習院大教授)で一致した。見直しの内容については、同機構の産科医療補償制度運営委員会が意見を取りまとめた上で、年内にも同部会で最終的に決定する。見直しの結果により、同部会が出産育児一時金について検討する可能性がある。
会合で、小林剛委員(全国健康保険協会理事長)が見直しの結果をいつから反映させるか決めるよう求め、同機構が15年1月の見直し実施に向けて取り組む考えを示した。
同制度の見直しは、年間100億円規模で発生する見込みの剰余金を掛け金に充当することなどが柱。ただ、補償申請期限が出生後5年のため、制度創設年の09年12月出生の場合は14年12月まで申請可能となっており、剰余金が確定するのは15年半ばになる。このため、同機構は当初、剰余金の確定後に見直しを実施するスケジュールを想定していた。
15年1月からの見直しについて同機構の後信理事は、補償対象者数を確実に把握する方策の検討や医療機関と連携して申請書類の提出を早めることなどに取り組む考えを示した。後理事は「必ずできるものと思っている」と述べ、見直しに向けた早急な取り組みに意欲を示した。(10/24MEDIFAXより)