【産科補償】産科補償、医療保険部会でも議論を/西辻保険課長「財源は保険財政」
厚生労働省保険局保険課の西辻浩課長は4月18日の社会保障審議会・医療保険部会で、産科医療補償制度について2014年1月の制度見直しに向けた議論が日本医療機能評価機構で行われていることに違和感を示した。制度の財政状況は医療保険部会で議論することになっていたとし、制度を所管する同省医政局と調整する考えを示した。
小林剛委員(全国健康保険協会理事長)が、保険者を含んだ公的な会議体での議論が必要として厚労省に対応を求めたのに対して答えた。
西辻課長は、産科医療補償制度の補償実績が制度発足当初の予測を下回り、余剰金も出ていると指摘。掛け金(3万円)の金額を適正化しなければ、厳しい保険財政の中で制度を維持し続けることは難しいとの指摘があるとした。その上で、場合によっては、制度の専門家や保険者代表などを交えて柔軟に検討する可能性も示唆した。
09年1月に始まった産科医療補償制度は5年目を迎える14年1月の見直しに向けて、制度を運営する医療機能評価機構が設置した運営委員会で2月から議論が始まっている。運営委の見直しに向けた主な検討課題には▽補償対象基準▽補償額の段階化(現行は一律3000万円)▽掛け金▽剰余金の使途─などが挙がっている。(4/19MEDIFAXより)