【産科補償】制度見直しに向け検討開始/産科補償制度  PDF

【産科補償】制度見直しに向け検討開始/産科補償制度

 日本医療機能評価機構の産科医療補償制度運営委員会は2月15日、同機構で会合を開き、2014年の制度見直しに向けて検討作業を開始した。産科医療補償制度は、09年1月の制度開始から5年に当たる14年1月に制度見直しを行う。事務局からは▽補償対象範囲▽補償額▽分娩機関が損害賠償責任を負う場合の補償金との調整の仕組み▽補償金を受け取った保護者への損害賠償請求権の制限―などの論点が提示された。

●3年間で252件認定
 現状報告によると、09年1月から11年12月までの3年間で補償申請があった重度脳性まひ児に対する審査件数は274件。このうち252件が補償対象と認定。補償対象外となった事案は10件で、一度は補償対象外となったものの再申請可能と判断された事案が9件、継続審議の事案が3件あった。補償申請から補償金が支払われるまでの平均期間は73日だった。

 補償対象252件のうち、損害賠償請求等が行われている事案は18件あった。

 事務局は参考データとして、産婦人科の訴訟件数について年次推移を示した。年間平均訴訟件数を見ると、制度発足前の04−08年は134.8件だったが、発足後の09−10年は86.5件と約35%減少した。(2/16MEDIFAXより)

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