【生活保護】10年度医療扶助、精神・循環器で5割/厚労省
厚生労働省は7月13日、民主党の生活保護ワーキングチーム(梅村聡座長)と社会的包摂プロジェクトチーム(福山哲郎会長)の合同会議に、生活保護受給者に対する医療扶助費の構成割合を提示した。傷病分類(入院と入院外の合計)別に見ると、2010年度は「精神・行動の障害」が29.9%で最も高く、2番目に高い「循環器系の疾患」の18.6%と合わせ、精神関連疾患と循環器系疾患で全体の約5割に迫った。
厚労省は「精神系、循環器系は(治療が)長期化傾向になって『医療が必要ない』という状況になりにくい」と説明した。3番目以降は「その他」18.6%、「新生物」8.6%、「内分泌・栄養・代謝疾患」6.6%、「筋骨格系・結合組織の疾患」6.1%などと続いた。
年齢階級別では、70歳以上が40.9%、60歳代が28.4%となり、高齢化を受けて60歳以上が全体の約7割を占めた。厚労省は「レセプト1枚の点数が高いわけではなく、ほとんどの方が医療を必要としているため、医療機関に行っている結果が数字につながっていると思われる」と分析した。
厚労省によると、10年度の生活保護費負担金(事業費ベース)は3兆3296億円。このうち医療扶助費は全体の47.2%となる1兆5701億円だった。(7/17MEDIFAXより)