【特定行為】「能力認証」を改め「研修制度」に/看護師の特定行為、年度内に報告書  PDF

【特定行為】「能力認証」を改め「研修制度」に/看護師の特定行為、年度内に報告書

 厚生労働省のチーム医療推進会議(座長=永井良三・自治医科大学長)は1月30日、看護師が医師の「包括的指示」に基づき診療の補助として一定の医行為(特定行為)を実施するための枠組みについて、これまで「特定能力認証制度」としてきたのを改め「特定行為に係る看護師の研修制度」とすることで一致した。永井座長は「年度内に報告書を取りまとめたい」との意向を示した。

 看護師が医師の「包括的指示」を受け、一定のプロトコル(教科書的対応)に沿って特定行為を実施する枠組みについてはこれまで、研修の修了者を登録する「能力認証制度」として検討してきたが、▽特定行為の実施はあくまで医師の指示に基づく診療の補助である▽研修修了直後もシミュレータなどでの練習や医療現場での経験などが欠かせず、研修修了直後から「包括的指示」で実施できるわけではない―などの点を考慮し、名称を「研修制度」とすることになった。

●具体的指示下の院内研修は努力義務に
 一方、一般の看護師が医師の「具体的指示」を受けて特定行為を実施する場合に求めることとしていた院内研修などの安全管理体制については、厚労省の提案に基づき努力義務とする方向で議論されている。各医療機関はすでに医療法の規定に基づき安全管理体制を
取っているため追加的な要件は必要ないとの判断だ。

 特定行為を実施する枠組みについて議論している「チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ」でも、「特定行為を実施するための安全管理体制として特別な追加的事項は想定できない」などの意見が上がっていた。

●看護師籍に登録か、民間が情報管理か
 医師の「包括的指示」の下で特定行為を実施するために受ける「指定研修」を修了した看護師の情報管理について厚労省は、指定研修を修了した旨を看護師籍に登録し、国が一元的に登録状況を把握する案と、民間主体が研修や登録を実施し情報を管理する案の2つを提示した。国が修了状況を一元的に把握すべきとの意見が複数の構成員から出た一方で、学会など民間が主体となって指定研修の修了状況を管理すべきとの意見も上がった。(1/31MEDIFAXより)

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