【民医連】受診遅れで58人死亡/無保険や自己負担できず
全日本民主医療機関連合会(民医連)は3月29日、経済的事情で国民健康保険(国保)の保険料が払えずに「無保険」状態になったり、保険証を持っていても医療費の窓口負担が払えなかったりして受診が遅れ、死亡した人が2012年に25都道府県で58人に上ったとの調査結果を発表した。
民医連は、加盟する病院や診療所の計657施設に、経済的事情で受診が遅れて12年に亡くなった人の事例の報告を求め、回答をまとめた。
受診遅れで死亡した人のうち無保険の人は22人。国保の保険料滞納で有効期間が短くなる「短期保険証」が13人、さらに、滞納が続き保険証を返して医療費全額をいったん払わなければならない「資格証明書」が4人。残る19人は、保険証はあっても医療費が払えずに受診を控えていた。死因の7割近くはがんだった。
58人の約7割は50−60代の男性。職業別では無職が25人、非正規労働者が17人いた。
都道府県別では福岡の7人が最多。北海道、埼玉が各5人、青森、東京、宮崎が各4人だった。(4/2MEDIFAXより)