【民主党】社会保障総合調査会が始動、将来像取りまとめへ/民主党
民主党・海江田万里代表の直轄組織として新設された6つの総合調査会の1つに当たる「社会保障総合調査会」(会長=長妻昭元厚生労働相)が9月18日、第1回の会合を開いた。8月に閣議決定された社会保障制度改革の「プログラム法案」骨子や、社会保障審議会・介護保険部会での議論の状況について行政からヒアリングを行った。
ヒアリングでは議員の中から、介護保険制度で要支援者に対する介護予防給付を市町村事業に段階的に移行させることを懸念する声が上がった。
「今までと同じサービスを受けることができるのか。自己負担額は増えるのか。市町村に(事業を行う)受け皿はあるのか。厚生労働省に質問をしたら『(簡潔に言うと)さっぱり分からない』という回答だった」「要支援の方が実際にどのようなサービスを受けているのか、実態を資料で示してほしい。でなければ現状の何が問題なのかもよく分からない」といった声が上がった。これに対して厚労省側は「現在の予防給付は、サービスの種類、内容、運営基準や単価を国が全国一律で定めているが、基本的にこれからは生活支援の部分も強化しながら、軽度の方には、その方にふさわしいサービスを大量に選べる環境をつくっていきたい」などと答えた。
6つの総合調査会は、国の重要課題に対する政策をスピーディーに打ち出すために設置した。社会保障総合調査会は、持続可能な社会保障制度を目指し、財政健全化も見据えながら年金・医療・介護の各制度の具体的な将来像をまとめる役割を担う。実質的には政策調査会の下に設置していた「社会保障と税の一体改革調査会」を、代表直轄の組織として衣替えした形となる。
社会保障総合調査会の主な役員は次の通り。▽会長=長妻昭氏▽事務局長=山井和則氏(元厚労政務官)▽顧問=岡田克也氏(党最高顧問)、前原誠司氏(党行財政改革総合調査会長)、松本剛明氏(党税制調査会長)(9/19MEDIFAXより)