【死因究明】内閣府の死因究明検討会が中間報告
診療関連死以外の死因究明を検討する内閣府の死因究明等推進計画検討会は6月17日、事務局が提示した中間報告書案について座長一任の了承を得た。中間報告書には「人材の育成」と「施設等の整備」で各省庁の合意が得られたものを提言として盛り込んだ。近日中に修正した後、親会議の死因究明等推進会議委員に個別に報告し、今後も年末の報告書取りまとめに向け議論を重ねる予定。
「人材の育成」では、文部科学省が法医学に関する実践的能力の定着を図り、厚生労働省は臨床研修制度での到達目標の達成を図るとした。また、日本医学放射線学会が中心となって死亡時画像診断能力が評価できるような専門医認定制度を設ける。検案に携わる医師の組織化を日本医師会が促進するとの提案も盛り込んだ。
「施設等の整備」では、小児死亡例での死亡時画像診断について厚労省と警察庁が連携を図り、医療機関内の死亡時画像診断の情報をモデル的に収集・分析して、有用性を検証する。厚労省は、身元確認に資する歯科の電子カルテなどの標準化に向けて検討する。
同検討会では今後、「制度の整備」にも議論が及ぶ。米国や豪州のように法律や法医学の専門知識を持つ職種が初動を指示する制度に変更するなどの将来構想も検討する予定だ。(6/18MEDIFAXより)