【機能報告】機能報告制度で地域医療ビジョン策定/医政局・吉岡総務課長  PDF

【機能報告】機能報告制度で地域医療ビジョン策定/医政局・吉岡総務課長

 厚生労働省医政局総務課の吉岡てつを課長は2月19日の全国厚生労働関係部局長会議で、今後増加が見込まれる医療ニーズへの対応について「日本では人口当たりの病床数は多いが医師数は少ない。病床を増やしていくことは非現実的」と述べ、病床の機能分化を進め、それぞれの機能に応じた医療資源を投入することで入院医療全体の機能強化・効率化を図る必要があるとの考えをあらためて示した。

 吉岡課長は病床の機能分化を推進するため、医療機関が担っている医療機能を都道府県に報告する仕組みと、報告された情報を基に都道府県が医療計画の中で地域医療のビジョンを策定する仕組みを導入する必要があると説明。「医療機関にとっては今後の経営指標として地域医療ビジョンを活用することになり、住民や患者にとっては都道府県が公表する情報を基に各医療機関の機能を理解して利用することにつながる」と述べ、これらの仕組みを医療法に位置付けていく考えを示した。

 現在、厚労省の「病床機能情報の報告・提供の具体的なあり方に関する検討会」が、報告を求める医療機能の考え方や具体的な報告事項について検討している。吉岡課長は「検討会で詳細を詰めるが、取り組みとしては2014年度から医療機関による自主的な取り組みを開始していただき、行政や関係団体がバックアップしていきたい」と説明。18年度から開始予定の次々期医療計画に、地域医療ビジョンを反映させていく方向性を示した。(2/20MEDIFAXより)

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