【有床診】厚労省、防火対策要綱を通知/88年要綱、文言修正し再周知  PDF

【有床診】厚労省、防火対策要綱を通知/88年要綱、文言修正し再周知

 厚生労働省は10月18日付で、防火・防災対策について医療機関に関する法律事項などをまとめた「病院等における防火・防災対策要綱について」を都道府県知事、政令市長、特別区長、関係団体に発出した。法律事項に変更はなく、1988年に発出した「医療施設における防火・防災対策要綱の制定について」の文言を現行法令に沿って置き換えた。総務省消防庁と国土交通省の担当部局がチェック済み。福岡市の有床診療所が火災で死傷者を出した事件を受けて対応した。

 スプリンクラーの設置が義務付けられていない小規模な病院や診療所、助産所に対しては、他の防火・防災対策を徹底指導するよう自治体に求めた。スプリンクラーの設置義務がないのは▽延べ面積が3000平方メートル未満の病院▽6000平方メートル未満の診療所と助産所▽ビルに間借りしている4階未満または11階以上の病院、診療所、助産所―となっている。

 法律事項ではないが、医療機器などの電源プラグを適切に点検管理するよう求める項目を新設した。厚労省医政局指導課によると、福岡の火災事件の原因の一つと考えられている。

●検討次第では見直しも
 福岡の火災事件の検討状況によっては、必要な見直しを実施する方針も示した。総務省消防庁は、有床診などの火災への初期対応や、消火設備の点検方法などを検討する有識者会議の設置を発表している。スプリンクラー設置基準も検討する方針。厚労省、国交省や病院関係者などが参加する。初会合は11月7日の予定。(10/22MEDIFAXより)

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