【日医】OTCネット販売「大局的な見地で判断を」/日医が見解
一般用医薬品(OTC)のインターネット販売に関する対応をめぐり、日本医師会は6月5日、「政府には国民の生命や健康を脅かさないため、大局的な見地から適切な判断を期待する」との見解を発表した。
日医は厚生労働省の「一般用医薬品のインターネット販売等の新たなルールに関する検討会」について「必ずしも冷静かつ建設的な議論が行われなかったことは遺憾」とした上で、消費者の利便性を追求することで国民の安全や安心が脅かされないよう求めた。インターネットは手軽にリスクの高いOTCを手に入れることができ、購入者の判断で常備薬として服用できるため、国民に大きな自己責任を負わせることにつながるとし「非常に危惧される事態」と懸念を示した。
その上で、今後の検討会の取りまとめに従う形でOTC販売に関するルールを具体化するための検討会の開催を提案。OTCの安全性を確保する仕組みの再構築を医学、薬学などの専門家で検討することも求めた。OTCは多くが医療用からのスイッチで、OTCとしてのリスクが確立していないものが存在するとして「今後はスイッチOTC化を慎重に検討するとともに、スイッチOTC化から一定期間は例えば経過期間として扱い、問題事例が発生した場合は一度、医療用のみに戻すことも必要だ」と訴えた。(6/6MEDIFAXより)