【日医】看護師特定認証「弊害が大きい」/日医・看護職員検討委が答申
日本医師会の看護職員検討委員会はこのほど「看護職員をめぐる諸課題への対応―チーム医療における看護職員の業務のあり方について―」の答申をまとめ、原中勝征会長に報告した。答申では主に「看護職員養成」と「看護師特定能力認証制度」をまとめた。日医の藤川謙二常任理事が3月28日の定例会見で報告した。
看護職員養成では▽看護師等養成所運営費補助金の増額・早期交付▽入学時の定員緩和▽医師会立看護師等養成所の実習施設確保▽母性・小児看護学の実習先確保―など現状の問題点を指摘し、早急な改善を厚生労働省に求めていくべきとした。
看護師特定能力認証制度に関しては「看護師が実施できる医行為を拡大することが、チーム医療の推進になるとは到底思われない」とした上で、現在、一般看護師が行っている「療養上の世話」「診療の補助」をレベルアップしていくことがチーム医療の質の向上や患者のためになるとした。さらに制度の創設で、看護師制度の複雑化や診療報酬上の評価などの問題が浮上してくるとした。藤川常任理事は会見の中で「看護師という国家資格の上に、国による認証制度を設けることは弊害が大きく反対と結論付けている」とした。(3/29MEDIFAXより)