【日医】日本の医療の良さ、学校教育で教えるべき/日医・今村副会長  PDF

【日医】日本の医療の良さ、学校教育で教えるべき/日医・今村副会長

 日本医師会の今村聡副会長は10月17日、東京都内で開かれた医療経済フォーラム・ジャパンのシンポジウムに参加し、「日本の患者一部負担割合は、公的医療保険がある先進諸国と比べてかなり高くなっていることや、保険料では被用者保険の保険料率に大きな格差があることからも、国民医療費の財源である公助(公費)、共助(保険料)、自助(患者負担)については、それぞれに課題がある」との認識を示した上で、「患者一部負担がある一定以上に引き上げられると、受診抑制などが起きて疾病の重症化につながりやすいという危惧を持っている。患者一部負担の議論は慎重にしないといけない」と述べた。

 その上で「学校教育の中で医療保険制度を学んでいただき、みんなで支え合うことをもっと重視してもらいたい」と述べた。特に「日本の医療は平等で、患者にとっても自由であるだけでなく、質が高く、しかも世界一の高齢化率であるにもかかわらず、先進諸国の中でも低コストで提供しており、世界的な評価は極めて高い」とし、「国民が日本の医療をきちんと理解しているかが大変大事な視点だ」と述べた。

 さらに、今村副会長は「日医は、公的医療保険を支えていくには▽中長期的財源として消費税などの新たな財源▽公的医療保険の保険料の見直し▽特別会計などの支出の見直しの継続―の3点を検討していくべきと主張してきた」とし、負担の公平性の観点から健保組合や共済組合の保険料率を、協会けんぽの保険料率に合わせることや、全面総報酬割の導入も図るべきとした。

●消費税率アップ、控除対象外消費税の解決が前提
 一方、消費税率の引き上げについては「日医をはじめ医療関係団体は、医療の充実に充てられることと、医療機関の消費税負担の問題、控除対象外消費税について抜本的に解決されることを前提に考えている」と強調した。(10/18MEDIFAXより)

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