【日医】地域特性に応じた在宅医療提供体制を例示/日医・地域医療対策委
日本医師会の地域医療対策委員会はこのほど、郡市区医師会が在宅医療連携拠点の役割を担うべきとする考え方や、在宅医療の提供体制を例示した報告書をまとめた。3月19日、日医の鈴木邦彦常任理事が会見で発表した。
在宅医療を推進するため、入院、外来を含めて地域の医療提供体制を見直していく必要があるとし、行政や中核病院、地域の医療機関、介護事業者など医療・介護に関与する全ての関係者が集まり、急性期・亜急性期・慢性期の医療と在宅医療・介護について役割分担と連携方法を決める場が必要になると解説した。その際、地域の郡市区医師会がリーダーシップを発揮し、地域医療の機能分化を図っていくべきと訴えた。都道府県医師会には、郡市区医師会とコミュニケーションを図りながら地域の問題を拾い上げ、その解決に向けて都道府県行政を動かす取り組みを要請した。
「どのように在宅を推進する体制をつくるべきか」という地域の声に応えようと、地域の特性を踏まえて取り組めるモデルケースを設定した。「開業医が1人で在宅医療を実施(A)」「開業医が主治医・副主治医制で在宅医療を実施(B)」など、サービス提供体制についてAからFまで6つのパターンを示し、「人口20−30万人以上の大規模都市型はB+C+D+E+Fの積極的な参加が必要」とするなど、大規模都市型、中都市型、小都市型、過疎地型のそれぞれに応じた選択例を提示した。
鈴木常任理事は「在宅医療提供体制に関して選択例を示したことは今回の報告書のポイントの一つ。各地域で参考にしてほしい」と述べた。(3/20MEDIFAXより)