【日医】「医療基本法」の草案を提言/日医・医事法検討委
日本医師会の医事法関係検討委員会は「医療基本法」の草案を盛り込んだ答申をまとめ、原中勝征会長に答申した。3月28日の日医定例会見で報告した今村定臣常任理事は「日医としての公式見解をまとめる際の基本としたい」と述べた。国民的議論を行い、国民・国会議員に理解を得た上で「早期に法案としたい」とした。
草案は医療の基本理念と原則を定めたほか、国・地方公共団体の責務、医療に関する施策の基本的事項、医療提供者・医療を受ける国民の役割を明確化した。国民が安心、安全な医療を受ける権利を持ち、医療提供者と患者らの信頼関係に基づいた医療を実現することを目的とした。
医療提供者の責務では、患者に説明し、同意を得て医療を提供することを定めた。守秘義務や最善の医療を提供する義務なども盛り込んだ。患者らの権利と責務では、医療提供者から説明を受けた上で主体的に判断する権利があるとしたほか、診療に協力する義務、秩序ある受療をする責務なども掲げた。
答申では今後の課題もまとめた。医療基本法が対象とする範囲や医療関係者・患者の権利や責務についての規定の在り方などが議論されるべきとした。(3/29MEDIFAXより)