【改定関連】管理栄養士の雇用環境を把握へ/厚労省、改定関連通知を一部訂正  PDF

【改定関連】管理栄養士の雇用環境を把握へ/厚労省、改定関連通知を一部訂正

 栄養管理体制の確保が入院基本料の要件となったことに対し、地域によっては管理栄養士の雇用環境が厳しいとして要件緩和を求める声が病院関係者から上がっている問題で、厚生労働省は管理栄養士の雇用をめぐる医療現場の実態把握に乗り出すことを決めた。管理栄養士の離職または長期欠勤で1人以上の確保ができなくなった場合、地方厚生局長に所定の書類を届け出る新たな仕組みをつくる。3月30日付で都道府県に発出した2012年度診療報酬改定関連通知の一部訂正通知(事務連絡)に盛り込んだ。

 通知の訂正によると、管理栄養士の離職または長期欠勤のため、管理栄養士1人以上の配置基準が満たせなくなった場合、地方厚生(支)局長に届け出た場合に限り、届け出を行った日の属する月を含む3カ月間に限り、特別入院基本料ではなく従前の入院基本料が算定できるとした。

 また、1カ月以内の欠勤については、欠勤期間中も管理栄養士の配置として算入することができるとした。

 離職や長期欠勤で要件を満たせなくなった場合に届け出る書類は▽常勤の管理栄養士に関する基準が満たせなくなった理由(離職のため、出産・育児・介護に伴う長期休暇のため、その他)▽非常勤の管理栄養士の有無▽3カ月以内に常勤の管理栄養士が確保できる見通しの有無▽常勤の管理栄養士の確保が困難な理由(求人を行っているが応募がない、人件費の確保が困難、離職が多い、その他)─などの設問に回答する様式となっている。

 管理栄養士が確保できない期間が3カ月間続いた場合に特別入院基本料の算定となってしまう状況は同じだが、厚労省が管理栄養士の雇用をめぐる現状を把握することが可能になる。(4/2MEDIFAXより)

ページの先頭へ