障害者自立支援法改正案を了承/厚労部門会議
民主党の厚生労働部門会議(長妻昭座長)は2月29日、今国会に提出する障害者自立支援法改正案を概ね了承した。障害者の範囲に難病を加えることや、略称を「障害者総合支援法」にすること、障害程度区分を施行後3年をめどに見直すなどの内容。一部、文言の修正が残っているが、長妻座長に一任された。2013年4月の施行を目指す。
「ワーキングチーム(WT)で出た論点について、再び議論になった」――。部門会議終了後、岡本充功・障がい者WT座長は記者団の取材に、そう答えた。障害者自立支援法改正案は、部門会議の下に設置された同WTが検討してきた経緯がある。
民主党は09年の衆院選マニフェストで、自立支援法を廃止して新法をつくることを掲げていた。違憲訴訟の原告との和解でも、合意文書に「廃止」が盛り込まれた。
しかし、新法を作るとサービス事業者をあらためて指定する必要があり自治体に負担が生じるなどの理由から、同法を廃止せず法改正で対応した。
部門会議では一部の議員から、「廃止すべき。改正では基本合意に反する」という趣旨の意見が出た。そうした意見に対し、合意当時に厚生労働大臣を務めていた長妻座長は、「『まさに今回の改正案の内容を進めていくという思いでサインをした』と説明した」(岡本氏)という。名称を変更して法律の基本理念を新たに掲げたことや、難病患者を加えたり重度訪問介護の対象を拡大するなどの内容の変更により、事実上、新たな法律になったと位置付け了承を取り付けた。文言調整をした上で閣議決定する。(3/1MEDIFAXより)