【支払基金】「支部間差異」の解消へ基本方針/支払基金が公表  PDF

【支払基金】「支部間差異」の解消へ基本方針/支払基金が公表

 社会保険診療報酬支払基金は12月18日の定例会見で、レセプト審査のいわゆる「支部間差異」の解消に向けた基本方針を打ち出した。点数表の規定があいまいなために起きる算定ルールの適用をめぐる差異解消策としては、まず外部の専門家を含めて議論し、不明確な事項の取り扱い方を整理する。その上で厚生労働省と協議し、疑義解釈の明確化やルールの見直しを厚労省に要請していく。

 一方、医学的判断による差異の解消策としては、審査委員による医学的判断を重視しながら、支部ごとの審査委員会の取り決め事項や審査決定に対する考え方を分析し、全支部の審査委員会で情報共有して医学的判断の収束を図ることにした。こうした情報の共有化によって、審査委員会間の差異解消を図る。

 支部間差異の解消に向け、支払基金は2012年6月7−28日に、河内山哲朗理事長や役員が全国6ブロックを訪問し、各支部の保険者代表幹事らと直接意見交換する「打ち合わせ会」を開催していた。その際に出された意見を基に、地域別の医療顧問会議や審査委員長会議であらためて差異の要因や背景、今後の方向性などを議論し、基本方針をまとめた。

 全国で開催した打ち合わせ会では、「保険者から見ると、まだ第1次審査が甘い」「同じものを再審査請求しても、ある支部では査定され、他の支部では原審通りになるといった事例が多く見られる。支部間の不合理な差異の解消を要望する」「突合・縦覧点検などコンピューターを活用した審査を進めてほしい」「手数料を早期に80円以下にしてほしい」などの意見が上がったという。こうした声を踏まえて基本方針を決めた。(12/19MEDIFAXより)

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