【指導・監査】返還額82億9000 万円、2年連続増/11年度指導・監査状況
厚生労働省は1月31日、2011年度「保険医療機関等の指導・監査等の実施状況について(概況)」を公表した。診療報酬の不正請求などにより11年度に返還を求めた額は約82億9000万円(対前年度比7億5004万円増)となった。また、保険医療機関等の指定取り消し件数は45件(23件増)、保険医等の取り消し人数は34人(14人増)だった。返還額や取り消し件数などは、いずれも10年度から2年連続で増加している。
指導・監査等の実施件数は、個別指導が3955件(106件減)、適時調査が2274件(157件増)、監査が161件(2件増)。保険局医療課医療指導監査室によると、11年度の不正内容は診療報酬の架空請求や付増請求、振替請求、二重請求がほとんどで、施設基準に関する虚偽の届け出を行っていたケースもあった。指定取り消し処分のきっかけになった情報提供ルートは、保険者や医療機関従事者、医療費通知に基づく被保険者からの情報提供が26件となり、指定取り消し処分件数全体の半数以上を占めた。(2/1MEDIFAXより)