【成長戦略】先進医療を拡大、外国人医師診療も/成長戦略第3弾で安倍首相  PDF

【成長戦略】先進医療を拡大、外国人医師診療も/成長戦略第3弾で安倍首相

 安倍晋三首相は6月5日、東京都内で講演し「成長戦略の第3弾」について自ら語った。医療分野では、最新の医療技術を普及させるため先進医療の評価体制を見直す方針を示したほか、「国際戦略特区」の創設と併せてトップクラスの外国人医師が日本で診療することができるよう制度を見直すことを明言した。

 安倍首相は「保険外併用の対象となる先進医療については、技術の有効性や安全性を証明する手間を、申請する医療機関が全面的に負担してきた」と指摘。「これを学会などからの申し出を踏まえ、国が全面的にサポートする形へと切り替える」と述べた。外部の評価機関を活用し、先進医療の審査期間を半減させることや、最先端の医療技術を速やかに先進医療と認定し、保険外併用の範囲を拡大させていく方針も示した。

 また、小泉政権時代の構造改革特区を進化させる形で「国家戦略特区」を創設すると表明。国際化を進める中で「外国人でも安心して病院に通える環境が必要」と訴える一方で、トップクラスの外国人医師の受け入れにも前向きな姿勢を見せた。

 医療費抑制の観点から予防医療に取り組む必要性にも言及し、健康予防サービスに新規参入する事業者を公的に認定する仕組みを設けることを明らかにした。電子レセプトの活用にも触れ「さまざまなサービスを生み出し得る宝の山」と表現。電子レセプト情報を分析・評価して健康管理につなげると強調した。

 これら成長戦略を実行するために必要な法改正や税制改正については、従来のスケジュール感にとらわれず早期に実行していく考えを強調した。

●OTCネット販売「解禁する」
 一般用医薬品のインターネット販売についても言及し「ネットの取引がこれだけ定着した時代で、対面でもネットでも、とにかく消費者の安全性と利便性を高めるアプローチが筋。消費者の安全性を確保しつつ、しっかりとしたルールの下で、全ての一般用医薬品の販売を解禁する」と述べた。(6/6MEDIFAXより)

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