【専門医】新専門医制度創設へ、最終報告書を公表/厚労省  PDF

【専門医】新専門医制度創設へ、最終報告書を公表/厚労省

 厚生労働省は4月22日、新たな専門医制度の創設に向け「専門医の在り方に関する検討会」(座長=久史麿・日本医学会長)が取りまとめた最終報告書を公表した。新専門医制度は内科や外科などの「基本領域」と、より専門性の高い「サブスペシャルティ領域」の2段階制が基本。新たに設立する中立的な第三者機関が運用する。日常的に頻度が高く、幅広い領域について適切な初期対応や継続医療を提供する「総合診療専門医」を新たな基本領域に位置付けることも盛り込んだ。新専門医制度の創設に合わせ、専門医の分布状況などを把握するためのデータベースも構築する方針だ。

 同検討会が3月7日の会合で最終報告書案を大筋で了承したことを受け、厚労省は当初、3月中に最終報告書を公表する予定だった。構成員間で最後まで意見が分かれた項目などについて、字句修正の調整で時間を要した。

●将来的な位置付け、法令等でなく「制度等」に
 3月7日の会合でも意見が分かれた専門医取得のインセンティブについては、「関係法令等」ではなく「関係制度等」に位置付けるとの文言で決着した。

 会合では厚労省が、新専門医を将来的に「関係法令等」へ位置付けることを検討することが望ましいとの原案を示したのに対し、小森貴構成員(日本医師会常任理事)が「制度」への位置付けとするよう求めて反対。池田康夫構成員(日本専門医制評価・認定機構理事長)が「専門医が医師法や医療法の中でどう位置付けられるかを将来的に検討するということを明記しておくことは必要だ」と指摘し、久座長も将来的な検討であり「原案通りでよいのではないか」と理解を求めていた。(4/23MEDIFAXより)

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