【専門医】新専門医制度、検討会の中間まとめを公表/厚労省
厚生労働省は8月31日、「専門医の在り方に関する検討会」の中間まとめを公表した。中間まとめでは、これまでの議論を踏まえ「総合医、総合診療医」を基本領域の専門医として位置付け、中立的な第三者機関によって専門医認定、養成プログラムの評価・認定を行う新たな仕組みを導入する方向性を示した。今後、同検討会は中間まとめに基づき、2012年度末の最終取りまとめに向けてさらに議論を詰めていく。厚労省は13年度予算概算要求に第三者機関の設立に向けた予算を盛り込む方針。
専門医制度の課題としては▽各学会が専門医制度を独自に運用しており、認定基準の統一性や質の担保に懸念がある▽医師と患者の間に専門医像のギャップがある▽医師の地域偏在、診療科偏在問題―などが挙がっている。こうした課題を念頭に置きながら新たな専門医制度では、専門医の質の向上や良質な医療の提供を後押しできるようにしていく。また、医療を受ける側にとっても分かりやすい仕組みに構築していく。
新専門医制度では「総合医、総合診療医」や「領域別専門医」の所在を明確化する。また、特性を生かしたネットワークを構築し、適切な医療にアクセスできる体制をつくる。併せて広告が可能な医師の資格名についても見直す。
まだ議論が煮詰まっていない▽第三者機関の具体的な体制▽移行措置▽国の関与の在り方▽医師不足・地域偏在・診療科偏在の是正への効果▽医師養成に関する他制度との関係―といった論点については、今後さらに議論を深めていく。(9/3MEDIFAXより)