【孤立死】孤立死防止の地域づくりで全国会議/厚労省
厚生労働省は孤立死防止などに地域で取り組む「安心生活創造事業」の2009年度から11年度までの報告書を8月に公表したことを踏まえ、12年度の同事業に参加する49自治体を集めた全国会議を11月5日に開催した。同事業では、高齢者の一人暮らし世帯への「見守り」サービスや「買い物支援」を市町村が整備することにより、孤立死防止や一人暮らし世帯が安心して生活できる地域づくりに取り組んでいる。
同省社会・援護局の村木厚子局長は挨拶で、「地域の住民・商店・企業などを上手につないで孤立死を出さないという事業は非常に大事」と述べ、「高齢化が進み、雇用が不安定化し、生活困窮者が出やすい社会構造」の中で同事業の重要性も増していると指摘した。会議では厚労省が設置した安心生活創造事業推進検討会の和田敏明座長(ルーテル学院大大学院教授)が講演し、「現行の仕組みでは対応しきれない生活課題に対応すること」が地域福祉の新しい役割になるとの考えを示した。具体的には「誰かに言われないと服薬や血圧の測定を忘れてしまう人や朝のゴミ出しができない人」への支援を挙げた。(11/6MEDIFAXより)