【外保連】技術料と材料費の分離評価、要望を継続/外保連・山口会長  PDF

【外保連】技術料と材料費の分離評価、要望を継続/外 保連・山口会長

 外科系学会社会保険委員会連合(外保連)は7月9日の記者懇談会で、2014年度診療報酬改定に向け加盟学会から提出された376項目(新設190項目、改正143項目、材料新設32項目、材料改正11項目)にわたる要望項目を6月末に厚生労働省に提出したことを明らかにした。外保連は、次期改定に対する重点要望項目として▽複数手術の評価▽技術料と材料費の分離評価―の2点を挙げた。

 山口俊晴会長(がん研有明病院副院長)は「外保連手術試案」に基づき引き続き手術料の評価を求めるとともに、「麻酔試案についても手術試案と同様に(データに基づき)外保連ルールで策定したもの。麻酔料評価時の参考データとして厚労省に認めてもらいたい」と述べた。

 山口会長は「手術料に占める保険請求できない材料費の割合は、10年度改定と12年度改定で比較しても減少傾向で推移している」と一定の評価はしたが、「手術料に占める保険請求できない材料費の割合が100%超えの手術数が全体の9.2%存在する」とも指摘し、今後も引き続き厚労省に要望していく考えを示した。

 外保連は、これまでも「技術料と材料費を分離評価すべき」と主張してきた。具体的には▽腹腔鏡下虫垂切除術は、非償還材料合計額23万円に対し手術料が11万4700円と逆転している▽腹腔鏡下胆嚢摘出術は、非償還材料合計額13万7288円に対し手術料が21万5000円で非償還材料費が6割を占める─などの実績となっている。山口会長は「厚労省を納得させることは簡単ではないが、今後も要望していく」と述べた。

●複数手術は通則の見直しが必要
 もう一つの重点要望項目である複数手術の評価について外保連は、「通則」を変えることで複数手術が適切に評価されるよう求めていく計画だ。「主たる手術」は100%の報酬だが、「従たる手術」は1つに限り50%報酬となっている。外保連は、主たる手術は100%の報酬、従たる手術は1つに限らず従たる手術に要する手術料が算定できるようにすべきとし、複数手術の通則を変更することを求めるとしている。今後、外保連は厚労省とのヒアリングの中で強く要望していくとした。(7/10MEDIFAXより)

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