【国民会議】財源どれほど厳しいか、認識共有を/国民会議で大島委員
国立長寿医療研究センターの大島伸一総長は1月21日、委員として出席している社会保障制度改革国民会議で、どのような医療改革を目指すのか議論するには、財源がどれほど厳しいのかについて認識を共有する必要があるとの考えを示した。現状認識次第では、医療改革に向けた提案も変わってくると説明した。
大島氏は「医療現場では、このままでは社会保障の持続可能性は危機的状況で、皆保険も危ないと理解している」とした上で、「(医療改革は)もともとは、どのような医療をどのように提供するかを議論した上で、財源をどう準備するかという問題だった」と指摘。「議論のスタートをどこに設定するかで(提案できる改革内容にも)制限がある。財源が本当に厳しく何ともならないということであれば、そういう提案になる。まだゆとりがあるということであれば、提案も変わってくる」と述べ、どの程度の財源を投入できるのか「共有しておく必要がある」とした。
●「財政当局から財源の説明を」/権丈委員
社会保障改革に必要な財源については、権丈善一委員(慶応大教授)も言及。「各審議会では、たいてい国庫負担を増やそうという結論になるが、結局は認められていない。それは国庫負担の担当者がいないからだ。(財源について)財政当局から説明いただきたい」と述べた。(1/22MEDIFAXより)