【国民会議】地域ごとの診療報酬など提言/国会版国民会議が中間まとめ  PDF

【国民会議】地域ごとの診療報酬など提言/国会版国民会議が中間まとめ

 社会保障制度改革をテーマとする超党派議員連盟「国会版社会保障制度改革国民会議」の世話人は4月24日、中間論点整理をまとめ、菅義偉内閣官房長官に提出した。診療報酬を全国一律ではなく各地域に委ねていくことや、総合診療医が地域医療に責任を持ち、定額の報酬を受け取れる制度を導入することを求めている。

 国会版国民会議は、中長期的視点から社会保障や財政の在り方を検討するため、超党派の国会議員で2013年2月に発足した。自民、公明、民主、みんな、維新、生活の6党と無所属も含め、計103人の議員が参加している。

 中間整理は医療・介護制度について、短期的改革と中期的改革に分けて記載。短期的改革では、70−74歳の窓口負担を法律通りの2割にすることを求めた。

 中期的改革では診療報酬体系の見直しを提案した。各地域が診療・介護行為を工夫して質の向上と費用節約ができるよう、診療報酬の決定プロセスを地域に委ねる方向を目指すべきとしている。

 地域包括ケア体制を支える総合診療医を確立して「地域で包括ケアを担う責任に対する報酬」という意味での定額の管理料を付ける制度も必要とした。地域包括ケアでは予防・先制医療の視点を重視し、診療報酬体系で評価すべきとも指摘。保険者を地域単位で再編する必要性にも言及している。 

 中間整理を菅官房長官に提出後、世話人の河野太郎(自民)、柚木道義(民主)、浅尾慶一郎(みんな)の3氏は厚生労働省内で記者会見を開いた。河野氏は「政府の国民会議の後押しをする、お尻を蹴飛ばす、もう少し頑張れと言う。それが狙い」と語り、柚木氏は「専門家だけでなく、立法府がしっかりコミットしてやるべきことを実現させる。それが国会版国民会議のミッションの一つ」と述べた。

 国会版国民会議は今後も継続し、最終的な提言をまとめる。(4/25MEDIFAXより)

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