【国民会議】「首相直轄の政策決定機関」ついに議論開始/国民会議  PDF

【国民会議】「首相直轄の政策決定機関」ついに議論開始/国民会議

 社会保障制度改革推進法により首相直轄の「政策決定機関」として規定されている社会保障制度改革国民会議(会長=清家篤・慶応義塾長)が11月30日、ついに議論を開始した。総選挙の結果で政権の枠組みがどのような形になっても、独立した機関として議論の結果は政府の政策に大きく影響を与えることになる。初会合では公的年金制度、医療保険制度、介護保険制度、少子化対策の4項目それぞれの質向上と持続可能性について議論するだけでなく、4項目全てに共通する課題についても総合的な議論が必要との問題意識で一致した。

●「両論併記」でなく「結論」

 国民会議は推進法で主任の大臣を内閣総理大臣とする独立した行政機関として規定されており、内閣府によると厚生労働省の社会保障審議会などよりも高位の位置付けとなる。政府は国民会議の審議結果を踏まえて社会保障制度改革に必要な法制上の措置を取るとしており、「両論併記ではなく結論を出してもらう場」(岡田克也副総理)として、厚労行政にも影響を及ぼすことが予想される。

 清家会長は初会合後の記者会見で「どの点を重視するということではなくニュートラル」と議論のスタンスを説明し、「専門家として論理的、実証的に議論して結論を出す」と決意を述べた。

●「雇用の問題」「2025年以降の絵姿」も

 国民会議で検討する各4項目の制度について、質向上と持続可能性を議論することはもとより、4項目全てに共通する課題についても総合的に議論する。初会合で委員から指摘のあった共通課題は▽社会保障制度の財源としての消費税と保険料をどのように機能させるか▽医療・介護サービス提供側の雇用の問題▽給付と負担の連動・バランス・範囲▽25年以降も想定した絵姿。(12/3MEDIFAXより)

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