【国保】国保財政、33億円悪化で赤字続く/12年度収支、後期高齢は黒字
厚生労働省保険局は1月28日、2012年度の市町村国保と後期高齢者医療制度の財政状況(速報値)を公表した。国保の単年度収支は前年度より33億円悪化し、3055億円の赤字だった。一方、後期高齢者医療制度を実施する都道府県広域連合は285億円の黒字を計上。厚労省の担当者は「後期高齢者医療制度の財政状況は安定している」との認識を示した。
市町村国保の収入は前年度比3.2%増の14兆1575億円、支出は3.1%増の13兆8958億円。決算補填のための一般会計繰入金を除いた単年度収支は3055億円の赤字だった。
被保険者数は前年度より54万人少ない3466万人。保険料収納率は前年度から0.47ポイント伸びて89.86%だった。収納率は3年連続で改善した。
全国1717の保険者のうち、単年度収支での赤字保険者数は前年度より20保険者増え、全体の47.7%に当たる819の保険者(市町村)が赤字の状態だった。
前年度379億円の赤字だった都道府県後期高齢者医療広域連合は、黒字化を実現した。収入は前年度比5.2%増の13兆210億円、支出は3.2%増の12兆8222億円。単年度収支差引額は1988億円で、前年度国庫支出金などを精算した単年度収支では285億円の黒字となる。黒字の広域連合は32、赤字は15だった。単年度収支に前年度からの繰越金などを反映すると黒字額は2999億円となる。
保険料の収納率は全国平均99.19%だった。(1/29MEDIFAXより)